女性男性型脱毛症「FAGA」とは?原因や治療方法をご紹介

薄毛治療のこと

皆さんは薄毛というと男性と女性どちらをイメージするでしょうか。
おそらく大半の人が男性をイメージするかと思うのですが、実は昨今薄毛に悩む女性が急増しているのです。
実際に皮膚科や薄毛専門クリニックに足を運ぶ男女の割合はほとんど変わらなくなっています。

そこで今回は女性男性型脱毛症「FAGA」とはどういうものなのかをご紹介していきます。

女性男性型脱毛症「FAGA」はどんなもの?

女性男性型脱毛症「FAGA」は、女性の薄毛の総称を指す言葉で、別名「FPHL」とも言われています。
これは研究が始まった1964年当初は男性型脱毛症「AGA」と同じものだと考えられていたことから、女性を意味する「female」の頭文字をとって「FAGA」と呼ばれるようになりました。
薄毛というと中高年を中心に発症するイメージがありますが、現代においてFAGAで悩んでいる人の中には10代から20代の若年層も多くいると言われています。

女性男性型脱毛症「FAGA」の症状はどんなもの?

男性型脱毛症の「AGA」は主に頭頂部や前頭部といった部分が局所的に薄くなる特徴がありますが、女性男性型脱毛症「FAGA」は頭部全体が薄くなっていく特徴があります。
また、この症状の進行は1日2日という短い期間で起こるわけではなく、月日をかけて段々と髪が細くなっていくというパターンがほとんどです。
症状は人それぞれですが、数ある中でも「frontal accentuation」という、分け目がクリスマスツリーの枝のように広がる症状が有名です。

女性男性型脱毛症「FAGA」はなにが原因で起こる?

女性男性型脱毛症FAGAを引き起こす原因は一般的にホルモンバランスの乱れが大きく関わっているといわれていますが、その原因ははっきりと特定されているわけではありません。
女性が保有している女性ホルモンの量が減ってしまい、相対的に男性ホルモンの量が多くなることで薄毛になるとされています。
その他にもストレスなどが原因で女性男性型脱毛症FAGAは発症すると言われています。

ストレスはあらゆる病気のものになる原因とされていますが、女性男性型脱毛症FAGAに関しては特に大きな原因と言われています。
人間はストレスを感じるとそのストレスが女性ホルモンを分泌する脳の視床下部に伝わり、負荷がかかることでホルモンバランスの乱れにつながるとされています。
また、視床下部は自立神経をコントロールしている場所でもある為、頭皮の血流が悪くなる原因にもなるので注意が必要です。

女性男性型脱毛症「FAGA」にはどんな治療薬があるの?

女性男性型脱毛症FAGAの治療法は大きく2つに分けられ、内服薬での治療と外用薬での治療が挙げられます。
女性男性型脱毛症FAGAは適切な治療を受ければ治る確率が格段に上がるので、髪の毛や頭皮に違和感があると感じた際には早めに医療機関を受診し、自分に適切な治療法を提案してもらいましょう。

ミノキシジル

ミノキシジルは男性型脱毛症AGAで用いられている治療薬で、女性男性型脱毛症尾FAGAでも有効性が認められているものです。
ミノキシジルには外用薬と内服薬どちらも存在し、外用薬は頭皮の患部に直接塗布する薬で、副作用も少なく安心して使用できる一方で内服薬は有効性が高い分副作用が起こる可能性があります。
特に多い副作用が「初期脱毛」と「多毛症」です。また、これら以外にも心血管系の副作用が生じる可能性がある為、医師としっかりと相談して服用する必要があります。

パントガール

ミノキシジルと違い、パントガールは女性男性型脱毛症FAGAの治療の為の服用が認められている治療薬で、髪の毛の生成に良い影響を与える「ケラチン」「パンとテン酸カルシウム」「シスチン」などが多く含まれているものです。
この薬を服用することによって頭皮の育毛環境を整える効果が期待でき、かつ副作用が少ないのが特徴です。

女性男性型脱毛症「FAGA」に薬以外での治療法はあるの?気を付けることは?

女性男性型脱毛症FAGAには投薬治療の他にいくつか治療法が存在します。
医師に相談した際に投薬治療以外の治療を進められる可能性もあるので頭の片隅に残しておきましょう。

育毛メソセラピー(ハーグ療法)

メソセラピーは薄毛治療に有効な成分を頭皮に直接注入し毛母細胞に働きかける治療法で、細い注射針やローラーのような器具を使って成分を注入します。
投薬治療と異なり頭皮の患部に直接有効な成分を届ける治療なので、比較的効果が出やすく、短期間で薄毛が目立たなくなると言われていますが、治療は割高になるのが特徴です

植毛治療

植毛治療は女性男性型脱毛症FAGAによって髪の毛が薄くなってしまった部分をカバーする治療で、人口の髪の毛を使う人工植毛と自身の髪の毛を使う自毛植毛二種類に分けられますが、女性男性型脱毛症FAGAの特徴として、頭部全体に影響が出やすい脱毛症の為、植毛治療が適さない場合があります。

食生活、生活習慣の見直し

髪の毛の成長に不可欠な栄養素としてたんぱく質や亜鉛などのミネラルやビタミンB群などのビタミンが挙げられます。
これらを幅広い食事から摂ることを意識することで頭皮環境を健やかに保つことが可能です。
また、脂質が多い食事に偏ってしまうと頭皮の皮脂が増え、その皮脂が毛穴に詰まることで頭皮環境の悪化につながるので注意が必要です。

さらには食生活以外にも睡眠不足や運動不足、生活サイクルの乱れが結果的に頭皮の悪化につながります。
髪の毛の成長に欠かせない成長ホルモンは眠っている間に多く分泌され、入眠から3時間ほど経ったタイミングで最も分泌される為、睡眠時間の長さを確保するのは勿論のこと睡眠の質をあげることも意識しましょう。

ストレスを意識的に解消する

ストレスが蓄積することで自律神経の乱れや血行不良が起こり、結果的に女性男性型脱毛症FAGAを進行させてしまいます。
特に現代社会においてストレスがたまりやすい環境が多く存在するため、定期的な運動、信頼できる人との交流、趣味などでこまめなストレス解消が必要となります。

過度な飲酒、喫煙

過度な飲酒は身体に害のあるアセトアルデヒドが分解しきれないことで女性男性型脱毛症FAGAの原因であるDHTを増加させてしまいます。
また喫煙は血管を収縮させてしまい、本来毛根まで行き渡るはずの血が届かなくなって血行不良による薄毛や脱毛を引き起こしてしまいます。
このような可能性がある為、飲酒や喫煙は適当な量で留めておくことが必要です。

女性男性型脱毛症FAGAを理解して適切な治療で根治を目指そう

女性男性型脱毛症FAGAの症状で悩む人は年々増加しています。
男性型脱毛症AGAと異なり、女性男性型脱毛症FAGAは妊娠中や授乳中の場合、その他さまざまな状況や体調に考慮した治療法が必要となります。
決して自身で判断するのではなく、専門の医師の指示を仰いで最適な治療法を提案してもらいましょうね。
「もう治らない」と諦めずに根気よく治療を続けて好きなヘアスタイルをずっと楽しみましょう!