テラヘルツという言葉を聞いたことがあるでしょうか。パワーストーンに興味がある人は聞き覚えがあるかもしれません。肩こりや美肌効果、冷え性の改善から癌が治るなどテラヘルツの効果は様々で、「テラヘルツって怪しい」「なんかうさんくさい」「詐欺だよ」なんていう口コミも見受けられます。
確かに、ただの石で癌が治るのであれば、この日本の癌患者などいなくなっているはずなので、怪しむのが当然です。むしろ、ちょっとくらい怪しまないとそれはそれで危険でしょう。ネット上すべての情報を鵜呑みにしてはいけませんから。
そこで今回、テラヘルツは本当に怪しいのか、なぜ怪しいと思われがちなのか、また、いったいテラヘルツって何者なのか?について調べてみました。
テラヘルツに対する「怪しい」「うさんくさい」といったイメージを払拭できればいいなと思っております。
テラヘルツはなぜ怪しいと思われがちなのか?
テラヘルツが怪しく見える訳
なぜテラヘルツが怪しまれたりうさんくさく見えてしまうのかというと、次のような理由が挙げられると思います。
・テラヘルツが世間一般的に知られていない
・どうやって売られているのか分からないので本物を見たことがない
・癌が治るなどという謳い文句は信用できない
確かに、怪しそうですよね。大きな病気も治るなんて胡散臭さ満載です。
実際のネット上の声
ネット上の口コミを見てみると、やはりテラヘルツに対して否定的な口コミが多くみられます。
テラヘルツ鉱石・ケイ素について教えてください。
姉がケイ素やテラヘルツ鉱石(というかこれもケイ素鉱石)にハマっています。個人でハマる分には良いのですが、美容サロンを個人経営していまして、そこで販売もしている(売上の20%が自分のものになるそう)らしいです。
姉の説明が下手なのもあって「なんか変だなー」と軽く調べたところ、科学的根拠は全然無いし、有害ではないにしろ水溶性ケイ素は無意味だったし、テラヘルツ波というのも産業利用についてはしっかり研究されているようですが、健康のためになんたらかんたらはインチキ臭くて信用出来ません。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12154270452
テラヘルツ波は光です。遠赤外線とサブミリ波の中間波長で、どんな物質からも熱放射されているんですよ。
携帯スマホのギガヘルツ帯の電波周波数より大きな周波数で、電波と可視光線の中間領域です。技術的な利用はこれまでほぼなく、その生体影響はほとんどわかっていません。
以前は人工的に発生させる方法がほとんどなく研究が進んでいませんでしたが、大震災後に急速に発展し、それを利用した様々な技術開発が盛んで注目を浴びている新興領域で、発生方法はまだ非常に難しいのです。
そういう科学界の雰囲気を利用した健康グッズなんてのはただのOカルト商法で、テラヘルツ健康グッズなんてのもただのシリコンとかの鉱物です。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13156790853
テラヘルツ研究者 名古屋大学の川瀬教授も警鐘
さらには、テラヘルツの研究を行っている名古屋大学の教授も、自身のHP内で以下の文章を掲載し、警鐘を鳴らしています。
科学的根拠の希薄な様々なテラヘルツ健康グッズを販売している会社が 近年多数見受けられます。ひどい会社になると、勝手に『名古屋大学川瀬教授が発明したテラヘルツ波動に基づき、水晶を高温で焼き上げたテラヘルツ波を発生する鉱石が癌や脳梗塞を治す』などとして高価な値段でネックレスなどをご病気の高齢者相手に私の写真などを見せながら販売していると一般の方から苦情を頂きました。
これらのことは非常に腹立たしく、我々と何の関係もないばかりか、科学的な根拠が希薄な詐欺紛いの商法です。 私は20年以上、テラヘルツ波の生体への影響を研究してきましたが、もしもそれらの会社のうたう効能に(学会が認めるような)科学的根拠が見つかったら、それだけで ノーベル賞ものですが、まだ世界の誰もそのような確たる根拠を発見していません。
https://www.nuee.nagoya-u.ac.jp/labs/optlab/kawase/chuui.html
というわけで、どうやらテラヘルツの効能は科学的にはまだ根拠が証明されていないようです。
なので、そんな根拠のはっきりしていないテラヘルツの効能を謳っている商品はやはり怪しく、うさんくさく見えてしまうでしょう。
そもそも怪しまれているテラヘルツって…?
科学的な根拠がなくても、なんとなくその効果を実感している人がいるからこそ、詐欺まがいの商法まで出現し、余計怪しく見えてしまったのだと私は思います。でなければ、テラヘルツなんてものは見向きもされないでしょう。
では、そのなんかすごいテラヘルツとはいったい何なのか、調べてみました。
テラヘルツは電磁波の一種
テラヘルツは「テラ=1兆」+「ヘルツ=Hz」のことで、1秒間に1兆回振動する振動数の単位のことです。その振動数を有する電磁波のことを「テラヘルツ波」と言われています。
電波と光の中間の周波数をもつらしいです。
引用:https://kotobank.jp/word/%E3%83%86%E3%83%A9%E3%83%98%E3%83%AB%E3%83%84%E6%B3%A2-185874
テラヘルツは未開拓の電磁波だった
テラヘルツは自然界にもあるのですが、発生させるのには高価な装置や薬剤が必要で、長年「未開拓の電磁波」とされてきました。しかし、アメリカの企業が高性能かつ割安なレーザーを使った発生装置を開発したことで、研究が進んできました。
引用:https://kotobank.jp/word/%E3%83%86%E3%83%A9%E3%83%98%E3%83%AB%E3%83%84%E6%B3%A2-185874
テラヘルツはNASAが発見!?
テラヘルツ波が発見されたきっかけは、NASAが宇宙という無重力、かつ極低温という過酷な環境下でも、生命体が生き残るためにはどうしたらいいかを研究したことだそうです。その研究結果で、「生命の代謝、成長、育成に不可欠」であるとの結論に至った中にテラヘルツ波も含まれていたのです。
テラヘルツは自然界すべての物質が放射している
テラヘルツ波、実は自然界のすべての物質(食べ物や飲み物、植物、人間も)が放射しています。ちなみに、自然界で放射量がもっとも高いのは人間の赤ちゃんだそうで、年を取るごとに減っていき、健康な人のほうが病気の人に比べて多く持っているんだそうです。しかし、いくら赤ちゃんでもその量はとても微量で、人間が作り出すことは難しいとされてきました。
テラヘルツ波は遠赤外線よりも波長が長い
テラヘルツは電子レンジなんかにも使われている遠赤外線よりも波長が長いため、超遠赤外線とも呼ばれています。下記図を見るとわかるように、遠赤外線は皮下脂肪を過ぎたあたりで拡散してしまい、身体を貫通することはありませんが、テラヘルツ波は皮下脂肪を通り越し、身体を貫通します。
引用:https://www.taion37.com/about_90.html
というわけで、テラヘルツについては以前から研究がおこなわれており、ノーベル賞ほどの確証が得られたわけではいないにしろ、存在自体は認められているという事がわかったと思います。
テラヘルツは体内温度を上げる
先ほどの図で分かるように、テラヘルツの最大の特徴はその浸透性です。遠赤外線のヒーターやホッカイロ、靴下などを冬になると多く見かけますが、それも実は皮下脂肪あたりで壊れてしまいます。一方、テラヘルツは皮下脂肪を超えて、身体を貫通する浸透性をもっているので、身体の芯まで温まるのです。
近年、平熱が35度台つまり低体温の人が当たり前になってきていますが、理想の体温は36.5度以上です。テラヘルツが色々な症状に効果的だと言われているのは、そういった現代の人の低体温を少しでも上げることができるからと言えるでしょう。
テラヘルツの怪しい①癌が治る!の真偽
ガン細胞が最も増殖するのは35.0度くらいと言われています。よって、ガン細胞がまだできたてのときに体温をあげて免疫力を上げることができれば、癌も直すことができるかもしれないという事でしょう。ですので、癌がかなり進行してしまってから治すことは難しいと思います。ただし、進行を遅らせることはできるのかもしれません。
テラヘルツの怪しい②アレルギーが治る!の真偽
最近アレルギーの子供が多いと思いませんか?これも実は低体温が原因とされています。なぜなら、体温が35.5度の状態が続くとアレルギー症状が現れやすいからです。
もしアレルギーの原因が遺伝性によるものではなく体温が原因である人の場合、症状が改善されるという事例もあるのでしょう。
テラヘルツの怪しい③冷え性が治る!の真偽
冷え性は「体温が何度以下」という定義ではなく、「普通の人が寒さを感じないくらいの温度でも、全身や手足、下半身など体の一部や全身が冷えてつらい症状」とされています。しかし、サーモグラフィなどをテレビで見たことがあると思いますが、青くなっていてとても体温が低いことがわかります。
冷え性の原因は運動不足、湯船につからない、食生活の変化、ストレスの増加など、現代の生活習慣と大きくかかわっています。テラヘルツによって身体を内側からあたためつつ、生活習慣を見直すことで、冷え性の改善は期待できるでしょう。
テラヘルツの怪しい④ダイエットに効く!の真偽
太っている人の原因は運動不足や便秘、食生活など様々ですが、35.5度で人間は排泄機能が低下すると言われています。テラヘルツを浴びることで体温をあげて排泄機能を高めてあげれば、便秘症状が改善されてダイエットにつながるとも言えるでしょう。
また、テラヘルツ波は皮下脂肪にまで届くので、余計なお肉に刺激を与え続けることで常に運動をしている状態にさせて痩せることになるのかもしれません。
テラヘルツの怪しい⑤美肌やアンチエイジングに効果的!の真偽
最後に美肌効果について、これはあくまでも想像ですが、テラヘルツが肌の奥にまで浸透することで皮膚の内側から細胞を活性化してくれるのではないでしょうか。つまり、美肌やアンチエンジンは皮膚が生まれ変わることを促してあげればいいわけで、おそらく皮膚への浸透性が高いテラヘルツにはそういった働きもあるのではないかと思います。
ネットで評判のよかったテラヘルツ商品3選
その① テラヘルツ鉱石のブレスレット・ペンダント
一番手軽に身に着けられるということで、テラヘルツ鉱石がブレスレットやペンダントになっている商品が多いです。これならおしゃれしながら常にテラヘルツ波を浴びることができるのでいいですね。
Amazonより引用
その② テラヘルツ鉱石が塗布されたシール
身体に直接貼るシールも出ています。シールの内側にテラヘルツ鉱石をくだいたものが塗られており、首やおへそなどの交感神経が集まっているところに貼るようです。
ちょっとだれかに見られたら恥ずかしいですが、逆にアクセサリー系を身に着けられない人にはよさそうです。
インスタグラムから引用
こちらの貼るヤセシール、男性は出に取りにくいパッケージではありますが、過去に東急ハンズでダイエット商品売上No.1を獲得したこともあるとか。
購入はこちら
その③ テラヘルツ鉱石のかっさプレート
あまり男性からしたら興味ないのですが、女性に人気なのがかっさプレートです。
かっさマッサージは中国で昔からおこなわれてきた民間療法だそうで、最近様々な材質・形のかっさプレートが売られています。テラヘルツ鉱石で作ることで、より血行を良くし、老廃物を流すことができるようです。
楽天より引用
テラヘルツは怪しい?うさんくさい?のまとめ
おそらくテラヘルツが怪しく見えたり、うさんくさいと感じるのは、そのものがよくわからない、かつその値段がピンキリだからだと思います。
また、〇〇に効く!〇〇が治る!といった過大な表現もその一因でしょう。
ただし、その正体を知り、その特徴を知れば、だからこういう症状に効果があるのだなということが分かると思います。たとえ根拠が明白になっていなくても、効果を実感している人はいるということです。
長々と書いてしまいましたが、興味のある方は一度試してみる価値はあると思います。ただし、まがい品に注意してください。ちゃんとしたテラヘルツの証明書を取得しているところがいいでしょう。